フードネコが買収され、Woltが買収され、フードパンダが撤退。
日本のフードデリバリー業界は再編・統合の動きが徐々に出てきました。
そしてついに、DiDifood(ディディフード)も日本撤退を発表しました。
しかしこのDiDiフードの撤退は、ある程度予想されたものでもありました。
今回はDiDiフードの撤退をめぐる動きについてまとめます!
この記事でわかること
- DiDiフードの日本での状況はどうだった?
- DiDiフード撤退が予想された根拠とは?
目次
DiDiフードの日本での状況はどうだった?
DiDifoodは、中国のタクシー配車サービス「DiDi」が経営母体となって展開するフードデリバリーサービス。
2020年に大阪でサービスを開始。
その後他サービスには見られない「首都圏を避ける形」で次々とエリアを拡大していました。
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2021年11月時点のユーザー数
ディディフードは独自のキャンペーンやイベントを多用して注文数を増やし、2021年11月時点ではフードデリバリー中心地の首都圏に進出することなく日本第4位のシェアを獲得していました。
順調に見えるDiDiフードの様子がおかしくなってきたのは2021年の終わりから。
一体どのような変化があったのでしょうか?
DiDifood撤退を予想した根拠とは?
ディディフードは2021年の終わりから、不穏な動きが多く見られました。
一つずつ解説していきます。
中国の経営母体「DiDi」の経営不振
東洋経済オンラインの記事は、日本DiDiフードの経営母体である中国の滴滴出行(ディディ)が2021年12月30日に発表した決算報告書で75億元(約1352億円)の損失を計上し、赤字額が前年同期の1700万元(約3億円)から大幅に拡大したと伝えています。
さらに4月18日の日本経済新聞の記事では、中国のDiDiの2021年12月期決算の最終損益が500億元(約1兆円)の赤字であったと伝えました。
いよいよ経営母体の運営が危うくなってきたようです。
2021年7月2日、中国の国家インターネット情報弁公室は同社に対して国家安全法およびサイバーセキュリティー法に基づく審査を行うと発表しました。
その後、同弁公室はディディのアプリに個人情報の収集・使用に関する法令違反があったとして配信停止を命じたのです。
つまり中国のApp Storeなどで「DiDi」と検索してもDiDiタクシーのアプリが表示されないため、新規顧客が全く得られない状況で経営を続けているのです。それでは売り上げが落ちるのは当たり前ですよね。
中国のDiDi本体のタクシー配車サービスが苦しんでいるこの状況下で、国外(日本)のフードデリバリー部門に投資する余裕がなくなってしまったのではないでしょうか?
配達パートナーハブの閉鎖
配達パートナーの登録や研修などを行うパートナーハブが、2022年1月に相次いで閉鎖されました。
DiDi Foodの下記パートナーハブでは今月の下旬頃より一時休業となり、オンライン/電話にてサービス対応をさせていただく運びとなりました🙇♀️
▽対象エリア/最終営業日
神戸:1/24
仙台:1/28
広島・京都:1/29※上記を除くパートナーハブについては、通常通り営業いたします。 pic.twitter.com/rZMgKBhKnG
— DiDi Food for 配達パートナー (@didifoodjpDP) January 14, 2022
登録などはオンラインで対応可能だと判断されただけかもしれませんが、「大阪・福岡・名古屋ハブ」は引き続き営業しますし、どうも閉鎖理由がはっきりしません。
利用者の少ないパートナーセンターを閉鎖することで人件費や家賃などの経費を抑える目的もあったのではないでしょうか。
配達員紹介キャンペーンの一斉停止
2021年12月までは全ての都市で「3回配達で40000円」などの高額紹介キャンペーンが常時行われてきたDiDiフード。
しかし2022年1月からぱたりと全ての都市で配達員紹介キャンペーンを停止しました。
しかも紹介キャンペーンが止まった時期は、静岡エリアが新規展開する直前の時期でした。
新エリアオープンの直前は一番配達員を集めないといけない時期なのに、このタイミングで静岡も含めた紹介キャンペーンが突然終わってしまったのは、やはり不自然です。
会社の経営方針として「今後は配達員募集に予算はあまりかけない!」と打ち出されたのではないか。
今まで積極的に配達員募集をしていたDiDiの姿勢が大きく変わることで、今後の展開・進出に疑問を感じざるを得ませんでした。
注文者用広告アフィリエイトの停止
注文を促す広告であるアフィリエイトも、2022年1月に突然終了しました。
配達員募集だけでなく、注文者数を増やすための予算も限られてきたのでしょうか。
注文者用紹介キャンペーンの停止
サービス開始以来ずっと行なってきた友人紹介キャンペーンが、2022年4月に停止。
エリア進出スピードの鈍化
2022年1月に静岡に進出。
北海道札幌市も配達員募集が始まっているようなのですが、サービス開始する兆候は見られませんでした。
紹介キャンペーンが停止したことでなかなか配達員が集まっていなかったのでしょう。
2020年に聞いたDiDiフードの説明では、2021年〜2022年にかけて首都圏(東京)を含む数十都市に一気に拡大すると聞いていたのですが、明らかに新規エリアへの進出スピードが鈍化。
エリア進出に関しても明らかに勢いが落ちてきているDiDiフードの今後の展開に疑問を抱かざるを得ませんでした。
公式Twitterは撤退を否定
2022年1月には「DiDiフード撤退?」の噂に対して公式ツイッターが否定するツイートを行いましたが、結果としてこの3ヶ月後には撤退が発表されました。
広報、何やら良からぬ噂を聞きまして…
DiDi Food、撤退しないです😭😭😭ナキ(静岡でのサービスが始まったばかりですヨ!!撤退しませんヨ!!)
— DiDi Food for 配達パートナー (@didifoodjpDP) January 20, 2022
DiDiフードがサービス終了したらどうなるの?
DiDiフードがサービス終了した場合、「撤退」するか「買収されるか」のどちらかとなるでしょう。
フードパンダが日本から撤退した際、最初は売却・買収との話でしたが買い手が見つからず撤退してしまったので、買収は現実的に難しい部分があるのかもしれませんね。
もし同じソフトバンクグループの「Uber Eats 」「出前館」あたりが買収すると非常に大きな動きになりそうです。
海外企業が買収する場合はヨーロッパの「JustEat Takeaway」や、中国の世界最大のフードデリバリー企業「美団(メイチュアン)」などが名乗りをあげるかもしれません。
また、DiDiフードをメインで利用していた注文者・配達員は他のデリバリーサービスに移ることになりますから、業界全体に大きな影響を与えそうです。
日本のフードデリバリー業界は今まさに凄まじいスピードで状況が変化しています。
一体今後がどうなるのか、全く予測できません。
今一番熱い日本のフードデリバリー戦争を、一緒に最前線で観戦しましょう。
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