目次
日本におけるライドシェアの現状
有償のライドシェアは法律で禁止されている!
現在、日本では基本的にライドシェアは禁止されています。ライドシェアサービスは相乗りとも言われ、いわゆる「白タク」と同じとみなされており道路運送法78条により禁じられています。白タクは「白タクシー」の略で、タクシー営業に必要な認可を受けず、自家用車で営業している違法タクシーのことです。認可を受けるとナンバープレートは事業用の緑色になりますが、違法タクシーは自家用車のままなのでナンバープレートは白のままです。これが白タクと言われる理由になります。
また、よく混同されていますがカーシェアとは異なるサービスです。カーシェアは個人が持つ「車自体」と「ドライバー」をマッチングさせるサービスであるのに対して、ライドシェアは「目的地に行きたい人」と「ドライバー」をマッチングさせるサービスです。
現在でも制限付きならライドシェアサービスは存在
しかし、現在でも有償でなければライドシェアは可能です。有償でないとは、目的地まで行くのにかかった実費以外の報酬を得ないということで、例えばガソリン代や高速道路の料金などが発生したとき、それを割り勘するだけの場合がこれに該当します。つまり、目的地に連れて行ってあげても報酬を受け取ることはできないのです。このシンプルな割り勘での相乗りを提供するサービスは実際に日本でも存在しています。ただ、上述の通り報酬を受け取ることができないため、利益としてはガソリン代や高速代を節約する程度に留まっています。
日本のライドシェアの今後は?!
一部の政治家や企業は規制緩和を求めている
2023年9月以降、政治家のライドシェアへの言及が増えており注目を集めています。岸田首相をはじめ、菅義偉前首相や河野太郎デジタル相、小泉進次郎元環境相はライドシェア導入に前向きな姿勢です。さらに、全国の知事や市町村長の有志が参加する「活力ある地方を創る首長の会」も国に解禁を求める提言書を提出しています。タクシー運転手減少や、ポストコロナの訪日客急増で観光地や過疎地のタクシーが不足しているという課題への対策としてライドシェアが有効なのではないかという見解です。
タクシー業界は強い反対姿勢、政治家にも反対している派閥がある
一方で、タクシー業界や自民党のタクシー・ハイヤー議員連盟は、ライドシェアに対してかなり慎重な姿勢です。その理由として主に2つ、安全安心な送迎の確保と、地域の公共交通機関の保護を掲げています。
安全面に関しては、運行や車両整備の責任を運転手個人が負うことによる安全管理の問題や、海外で起きている犯罪行為を根拠としています。地域の公共交通機関の保護は、ライドシェアを導入することによって、既存の事業社の仕事が奪われることを危惧しての意見です。
安全確保に関して、サービス者は本人確認や講習の義務付けをしています。また、サービス自体の導入と同時に、なりすましを装った不審者への注意喚起を推進することで犯罪リスクは軽減できると考えられます。また、タクシー業は将来的には「自動運転タクシー」の導入により、いすれにせよ人の仕事は奪われると予想されています。ライドシェアはあくまで自動運転に移行するまでの過渡期数年間のサービスという見方もできます。
ライドシェア規制は運転手、利用者どちらにとっても重要なテーマ
規制緩和が進んだらどうなる?
現在のフードデリバリーサービスに加え、さらにギグワークの選択肢が増えることになります。現状、現行法と同じ第2種免許取得者か、大臣認定講習の受講者しかサービス提供できない可能性が高いので、これらの講習を行う人の需要が増えます。もしかしたらタクシードライバーの中から講師が誕生するかもしれません。また、これまで車を持つのを敬遠していた人もこれがきっかけで車を買う人が増える可能性も高いです。さらに、現在タクシー内で流れている広告を、自分の車の中でも流せるようになり、そこでも収入を得られる可能性もでてきます!利用者目線でも外出のフットワークが軽くなり、より多くの消費行動が発生すると思われます。このように考えるとライドシェアの導入により日本の経済活動が活性化することが期待できます。
Uberが再び来日する?!適切なサービス提携業者を選ぼう!
現状、日本では報酬を貰わない相乗りサービスしか存在しませんが、規制が緩和されればUberをはじめ、DidiやGrabなど世界の大手ライドシェア提供企業が参入してくる可能性が高まります。この中から、働きやすさ、報酬、登録特典などを考慮して良いサービス事業社を選ぶ必要があります。
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日本におけるライドシェアは今後3年が勝負!
日本では現在もライドシェアの規制が続いており、諸外国に比べて遅れている状況です。ライドシェアだけではなく、今後は自動運転時代もやってきます。過渡期のサービスには批判や事故がつきものではありますが、こうして私達の生活はどんどん便利になってきました。お話したようにライドシェアの時代も長くは続かないと思いますが、だからこそ、各社が大盤振る舞いのサービスをして将来のビジネスに向けて顧客や運転手を集めに来る可能性もあります。常に最新情報をチェックして賢く振る舞い、お金を稼いでいきましょう!
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