この記事でわかること
- 波照間島へのアクセスは高速船のみ？
- フェリー欠航時は貨物船？波照間島にどうしても行きたいときは？
- 波照間島に滞在中の注意点とおすすめスポットは？
目次
※この記事の情報は私が波照間島にいった2022年10月時点のものです。最新の状況とは異なる部分もあるかもしれませんがご了承ください。
波照間島ってどんな島？
波照間島で圧倒的一番人気の観光地、ニシ浜。海の色のグラデーションが素晴らしいです
※写っているのは私です。島内の居酒屋あがんさんで買った波照間Tシャツを着ています笑
日本有人最南端の島、波照間島(はてるまじま)。
民間人が行くことのできる日本の南のはしっこ。沖縄本島よりも台湾の方が近いです。
とてつもなく美しいビーチと手つかずの自然、どこまでも続くさとうきび畑、満点の星空。
時期が合えば日本に居ながら南十字星を見ることもできます。
ただし、ここは離島の中の離島。
沖縄本島→石垣島→波照間島 と移動してやっと辿り着けるはしっこの島。
都市部とは全く違う環境に戸惑うことも多いです。
基本的に石垣島からの高速船(一日３往復)でしか行くことはできず、しかもこのフェリーがかなりの確率で欠航するため行きたくてもなかなか辿り着けない幻の島と言われています。
今回私は軽い気持ちで波照間島に渡ったもののその後帰りの船から一週間欠航が続き、帰ることができず島に閉じ込められてしまいました。
この島はかなり特殊で、きちんと知識を持っていないと自身が不便を感じるばかりか島民の方に迷惑をかけてしまいます。
今回は私の実体験をもとに、今から波照間島に行きたいと思っている方・また私と同じように帰れなくなってしまっている方のために「波照間島への交通手段」と「注意事項」「おすすめスポット」をまとめます。
ぜひ最後まで読んでいってください！
波照間島へのアクセスは高速船のみ？
波照間島へのアクセスは、基本的には一日3便の高速船(フェリー)のみ。
石垣島から離島へ向かうフェリーを扱っている会社はいくつかありますが、波照間島航路を扱っているのは「安栄観光のみ」となります。
波照間島に行けるか、波照間島から帰れるかは全て安栄観光さんにかかっているのです。
波照間航路はサンゴ礁で囲まれた波の穏やかな海域の外である「外海」を通るため、すぐに波が高くなってしまいます。
天気が良くて晴れていても「風が強い」「波が高い」と定期フェリー船(高速船)はすぐ欠航となります。
フェリーがその日運行するかどうかは毎朝6時頃に安栄観光ホームページで発表されます。
基本的にはこれを待つしかないのですが、欠航続きの時は今後の欠航率や運行状況が気になるもの。
今後の予測をしたい方は、「Windy」というアプリで調べるのがおすすめです。石垣島付近の風速が8m/sを超えると欠航しやすくなります。
2便目以降が未定の時もある
高速船フェリーは一日3往復のみの運行です。
朝は波が穏やかな時が多いので1便目は比較的運行しやすいのですが、1便目のみ運行決定して2、3便目が未定のときは要注意です。
2便目の運行が決定されるのは10:30。1便に乗った場合、2便目の運行可否が決定されるその時はもう波照間島にいるからです。
私はこの状況に陥り、さらにここから一週間フェリーの欠航が続いたので島に閉じ込められることになってしまいました。
（後になってわかったのですが、この時点ですぐに港に向かえば貨客船に乗って帰れていました。貨客船については次で詳しく説明します）
フェリー欠航時に波照間島にどうしても行きたいときは？
では、波照間島は高速船フェリーでしか行き来できないのでしょうか？
実は、そのほかにも移動の選択肢はあります。
貨物船「フェリーはてるま2」を利用する
実は波照間島と石垣島をつなぐ船は二種類あります。
毎日3往復運行する定期船「高速船フェリー」と週に3往復運行する「貨客船フェリーはてるま2」です。(どちらも安栄観光が管理)
貨客船は基本的に波照間島への食料品や日用品を運ぶ船なのですが、客席も備えており島民優先利用ですが旅行客も乗れます。
この貨客船ももちろん欠航するときはありますが高速船よりも大型船のため欠航率が低く、高速船フェリーが止まっても貨客船の方は運行することも多いです。
ただし貨客船の方は石垣島離島ターミナルで乗るわけではなく、乗り場や乗り方をきちんと知っていないと乗ることができないので注意してください。
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1石垣島→波照間の貨客船チケット売り場
石垣島での貨客船チケットは離島ターミナルから少し離れた「安栄観光貨物事務所」にて販売しますので場所に注意してください。
朝6時に高速船欠航のお知らせをHPで確認したら、貨客船に乗るために朝7時くらいまでに貨物事務所に並ぶと良いでしょう。
注意ポイント
朝9時発の貨客船チケットは大体8時頃から販売を開始します。
先着順で販売し、定員になり次第終了です。
特に高速船欠航時はこちらに並ぶ人が増えるので朝7時までに並ぶようにすると手に入れやすいです。
高速船欠航時にすぐにこちらの選択肢を使えるように、波照間島への移動日は貨客船運行曜日の「火・木・土」にするのがおすすめです。
高速船欠航時の貨客船の揺れは尋常ではない(島民の売店のおばちゃんに「もう一生乗りたくない」と言わしめていた)ので覚悟してください。
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2波照間→石垣の貨客船チケット売り場
波照間島の貨客船チケット売り場は高速船と同じ「波照間船客ターミナル」です。
注意ポイント
貨客船の波照間発は13時。10時頃からチケットの販売が始まります。
朝8時頃から整理券の配布を始めることが多いので、一度その時間にターミナルの安栄観光事務所に状況を確認しに行くと良いです。
特に欠航が長く続いた後の運航時は時間ギリギリに行っても定員になって乗れないことがあるので注意しましょう。
困ったら宿の人に相談です！島民の方のネットワークで入ってくる情報が一番早くて確実だからです。
地元の漁師に交渉して釣り船に乗せてもらう
最後の手段として地元の海人(うみんちゅ)に交渉して釣り船に乗せてもらうという方法もあるにはあるようです。
ただ、高速船に加えて貨客船すら欠航している海の状況下で釣り船に乗って移動するのは本当に危険でおすすめできません。
ちなみに私は話だけ聞こうと港に行きましたが、海が時化ているため誰も漁に出ておらず、港に漁師は一人もいませんでした。
波照間空港は利用できる？
波照間島船客ターミナルのちょうど島の反対側に「波照間空港」があります。
しかしここは現在民間人の乗れる定期便は運航されていません。
飛行機で波照間島に向かう、もしくは波照間島から脱出するのは不可能です。(2023年2月時点)
ここで私は万策尽きて、船の運行再開を待ちながら波照間島から一週間出られないこととなりました。
ここからは波照間島で過ごす際の注意点やおすすめスポットを紹介します！
波照間島に滞在中の注意点は？
波照間島に宿泊する人だけが見れる、ニシ浜の夕陽です。オリオンビールを飲みながらずっと眺めていました
現金社会でカードは使えない！
波照間島は100％現金社会です。
PayPayはもちろん、クレジットカードも使えません！
日本最南端の「波照間郵便局」で、銀行カードを使って現金が引き出せます。
波照間島に閉じ込められたら、まずは中央売店(名石売店)そばの郵便局で現金を引き出しておきましょう。
食糧事情も注意！
宿で食事ができなくても、島内に6ヶ所ある売店でカップ麺などの食料を手に入れることができます。
また昼食時と夕食時はお弁当も売っています。
船欠航時は島内に観光客は少ないため多くの飲食店が閉店します。夕食難民にならないよう食料は早めに確保しておくようにしましょう。
特に欠航が続いているときは島内全体の食料資源が少なくなっています。
欠航続きの時に島中の飲食店が閉店するのは観光客が少ないせいでもありますが、島内の食料資源を節約するためでもあるのです。
もちろん欠航続きの時のために島内に備蓄食料はありますが、あくまでそれは島民が島内で生活していくためのもの。観光客をもてなすためではありません。
「島中に飼われているヤギは最終手段の非常食。欠航が長く続いて島民がヤギをつぶして食べ始めたらいよいよやばい」という話がとても印象的でした。
ここは、船が止まれば完全に外界と断絶してしまう離島の中の離島。
私たち観光客は、島内の貴重な資源を使わせていただいているという気持ちも持っていないといけないのです。
売店事情は？
写真は一番大きい中央売店「名石共同売店」。
島内に6ヶ所ある共同売店ですが、基本的に島民同士の助け合いの精神で運営されており、観光客を歓迎するムードではないこともあります。
コンビニではないので品揃えは最低限しかありません。
食料品は手に入りますが日用品は基本的に手に入りません。
タオルや爪切りなどの日用品は、島の中心部から少し離れた「冨嘉売店」で唯一手に入ります。
長い昼休みの習慣がある
お昼の12時〜15時は島中の売店や飲食店が長めの昼休みをとって一時閉店する習慣があります。
スペインのシエスタのようですね。のんびりした島時間もこうしたところから感じ取れます。
島民ネットワークの情報が最強
島民のみなさんの情報共有ネットワークがあるようです。(グループLINEと思われる)
船の運行状況や今後の運航予測、天候・風の今後の推移などについて非常に精度の高い最新情報を島民の皆さんで共有されています。
天候や船の運行状況などの最新情報は島民の方に聞くのが一番確実で正確です。
宿のスタッフか売店の店員さんと仲良くなっておくと、最新の情報が手に入るようになります。
波照間島に滞在中のおすすめスポットは？
最後にお世話になったおすすめスポットを紹介します！
居酒屋あがん
おそらく島内で一番大きな飲食店。
居酒屋はいくつかありますが船の欠航が続いてほぼ閉まっており、あがんさんだけが唯一営業してくれていました。
ちなみに居酒屋の営業情報は前述した島民ネットワークで得るしかありません。売店の店主さんなどからその日の島内飲食店の営業状況を確認できます。
離島の居酒屋とはとても思えない素敵な空間と美味しい料理・お酒、接客でほんと最高のお店です！
泡盛の飲み比べセットもありました！
もちろん波照間島で生産されている幻の泡盛「泡波」も飲めます！
パーラーみんぴか
素敵な雰囲気のカフェ。
居心地の良いおしゃれな店内で、ゆっくりと甘味を楽しむことができます。
基本的にはかき氷とコーヒーがメイン。杏仁豆腐やほうじ茶もあり、日によってはカレーライスが食べられることもあります。
女性の店主さんがとにかく優しくて居心地の良い接客をしてくれるので、ほぼ毎日通っていました！笑
一番人気の黒糖きなこ練乳はすごいボリューム！
きなこと練乳・黒蜜が何層にも重ねられて作られており、中まで美味しさぎっしりです！
波照間島でフェリーが欠航したら まとめ
なかなかたどり着けない幻の島、波照間島。
行くのが難しいだけの価値がある、非日常的なゆっくりとした時間と素敵な景色がそこにはあります。
波照間島に行く際は帰れなくなる可能性が常につきまとうので、多めに予備日をとって余裕を持って旅程を立てるようにしましょう。
この記事が、今から波照間島に行こうとしている方の参考に少しでもなれば、こんなに嬉しいことはありません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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